概念的なデータモデリングは、関連する情報をエンティティ単位に分割し、エンティティ間の関係をERDで表現するプロセスです。

エンティティの分離と属性の定義

エンティティとは、実在し、独立しており、データを保存できるものを意味します。

また、属性とは、エンティティが持つデータのことです。

たとえば、学校の先生と生徒は上記の条件を満たしています。

ここで、先生は、名前、年齢、科目などのデータを含むエンティティであり、生徒も名前、学年、年齢、学生番号などのデータを含む エンティティです。

ここで、分離されたエンティティは、論理的データモデリングのプロセスでリレーショナルデータベースのテーブルになり、属性は そのテーブルの列になります。

識別子とキー

韓国は、住民登録番号制度を通じて、各国民を個別に識別しています。

このとき、住民の住民登録番号は、その人が誰であるかを識別する識別子です。

住民登録番号は、特定の人を個別に識別できるようにするために、他の人と重複することはありません。

ERDでエンティティを表現する場合も、識別子を指定して、その情報を一意に確認できるようにする必要があります。

ここで指定された識別子は、論理的データモデリングのプロセスで主キー(Primary Key)になります。

自然に識別子として指定できるような一意な属性が存在しない場合は、人工キー(Artificial Key)を使用します。

しかし、すべての状況で人工的に生成されたキーは、変更されるリスクがないため、一般的に使用されています。

エンティティで識別子として使用できる属性をすべて候補キー(Candidate Key)と呼び、

主キーを除いて、識別子として使用できる属性を代替キー(Alternate Key)といいます。

そして、これらの代替キーは、パフォーマンスを向上させるためにインデックスを付けるのに適しています。

この他に、部門と従業員の所属を意味するエンティティでは、部門番号と従業員番号をキーとして一緒に使用するケースがあります。これは複合キー(Composite Key)といいます。

関係の特定

関係とは、エンティティ間の相互作用を意味し、関係は存在による関係と行動による関係に分けられます。

• 存在による関係

会社を例にとると、従業員は部門が存在しないと存在できないため、存在による関係です。

• 行動による関係

従業員は申請によって部門を移動することができます。この場合は、行動による関係です。

この関係は、論理的データモデリングのプロセスで外部キー(Foreign Key)、結合(Join)などで表現されます。

カーディナリティ（Cardinality）

1つのエンティティと別のエンティティの関係をカーディナリティといいます。これは、相互間の数量的な関係を表します。

これは、各エンティティ間の1:1関係（1対1）、1:N関係（1対多）、N:M（多対多）関係などでも表現されます。

上記の関係のうち、N:Mの関係は、リレーショナルデータベースでは表現できないため、中間テーブルを作成して表現します。

オプション性（Optionality）

コメントシステムを例に挙げると、各コメントは必ず1人の作成者を持っている一方、作成者はコメントを作成しない場合があります。

この場合、作成者（必須）-コメント（オプション）の関係になります。

必須はMandatoryといい、選択可能なオプションはOptionalといいます。

つまり、エンティティのインスタンスがそのデータを必須で持つ必要があるか、選択的に持つ必要があるかを表します。